
今回は「冷凍食品」というキーワードを元に、4つの企業を調査してみました!少しばかりですが、主婦目線にお付き合いください。
なぜ冷凍食品に目をつけたか
日本では人口減少・少子高齢化が問題となっていますが、共働き・高齢世帯が増えているので冷凍食品の需要は伸びています。
実際、スーパーに行くと冷凍食品のコーナーが大きいと思いませんか?お弁当用だけではなく、パスタやうどん、お好み焼き・フライ・野菜などもありますよね。コロナ禍で外出を控えている上に、頻繁に買い物に行けない世帯が多いので、そういった冷凍食品の需要も十分にあるわけです。
見比べると言っても、水産業と食料品業での見比べになってしまいますが・・・。それぞれの目安も見ながら比べたいと思います。
上位4位はこちら

2019年〜2020年の冷凍食品売り上げランキング。この上位4位をそれぞれ見ていき、最後に見比べたいと思います。
日本水産(ニッスイ)
- 株価 492
- 配当 8.50
- 配当利回り 1.72%
- PER 10.39倍
- PBR 1.00倍
- 自己資本率 31.16%
- 優待あり
ニッスイが取り組んでいる事業は、水産事業・食品事業・ファインケミカル事業・物流事業・エンジニアリング事業。売り上げの柱は「水産事業」と「食品事業」です。
そしてニッスイグループとしての特徴は、医薬品事業を行っているということ。ファインケミカル事業におけるグループ企業として「日水製薬株式会社」があります。そこでは臨床診断薬事業や産業検査薬事業を行っています。
配当は、2016年から少しずつ増配しています。2021年3月末の配当性向は約23%。将来的には配当性向30%を目指しているそうです。
優待は500株以上で3000円相当の自社商品が届きます。500株以上なので、注意が必要です。
マルハニチロ
- 株価 2,435
- 配当 40.00
- 配当利回り 1.64%
- PER 10.25倍
- PBR 0.97倍
- 自己資本率 25.12%
- 優待あり
マルハニチロの利益のほとんどは、海外事業と加工事業。
そして特徴は「クロマグロの完全養殖」。30年もの挑戦をし、2015年に完全養殖に成功しました。今までの養殖マグロは天然マグロが必要でしたが、人口孵化させたクロマグロのみで産卵・育成が可能になったことで安定した供給が出来ます。養殖クロマグロの国内シェア率は2割を超えます。
そして現在は加工事業は好調ですが、養殖事業においてマグロの餌代が上がって利益を圧迫・カツオの漁獲量が増え、販売価格が下がるなどが原因で減益が続いている様子。
優待は、100株以上で自社商品の詰め合わせセットが5種類の中からひとつ選べます。
味の素
- 株価 2,286
- 配当 32.00
- 配当利回り 1.40%
- PER 65.81倍
- PBR 2.33倍
- 自己資本率 39.82%
- 優待有
味の素といえば「アミノ酸」。アミノ酸を生かして、調味料・健康食品を販売しています。中でもうまみ調味料の「味の素」は知らない人はいないですよね!!コンソメは国内シェア率8割・ほんだしは5割を占めているようです。
日本でも生活スタイルに合わせた開発を進めているようですが、海外事業にも力を入れています。冷凍食品では、日本でもお馴染みになっている餃子・米類にプラスして麺類にも力を入れアジア展開を本格的に目指しています。
優待は、3月期に100株以上(半年以上継続保有)で「1,500円相当の味の素グループ商品詰め合わせセット」が貰えます。2020年度の優待では「コンソメ・Blendyのstickカフェオレ・クックドゥシリーズ等」があったそうです。
皆さんが普段使用しているものが多いと思うので、助かりますね。
ニチレイ
- 株価 2,814
- 配当 50.00
- 配当利回り 1.49%
- PER 19.17倍
- PBR 2.04倍
- 自己資本率 47.31%
- 優待なし
ニチレイグループは加工食品事業(冷凍食品)以外に、水産・畜産事業、低温物流事業、バイオサイエンス事業、不動産事業まであります。不動産事業では、東京大阪のビル開発・分譲住宅の開発をしてきています。
ニチレイフーズの冷凍チキンは国内シェアの3割を占めています。家庭用の冷凍食品だけでなく、スーパーのお惣菜や、コンビニ・ファーストフードでも使用されています。
日本国内のチキン加工品の需要が高まっており、海外でも今後鶏肉の需要が高まるだろうということで、タイでチキン加工工場を増設しています。また、ひとり世帯の方向けへの開発も進めているようです。
見比べ
日本水産 | マルハニチロ | 味の素 | ニチレイ | |
---|---|---|---|---|
株価 | 492 | 2,435 | 2,286 | 2,814 |
配当 | 8.50 | 40.00 | 32.00 | 50.00 |
配当利回り | 1.72% | 1.64% | 1.4% | 1.49% |
PER | 10.39 | 10.39 | 65.81 | 19.17 |
PBR | 1.00 | 0.97 | 2.33 | 2.04 |
自己資本率 | 31.16% | 25.12% | 39.82% | 47.31% |
優待 | 有 | 有 | 有 | 無 |
水産業 | 水産業 | 食料品 | 食料品 |
見比べてみると、配当利回りが1番良いのは日本水産。
水産業での平均PERは18.37倍。日本水産とマルハニチロではPERは同じですが、PBRがほんの少し日本水産の方が良いですね。マルハニチロの方がチャートは安定しているようですが、今後も加工事業ではない事業が足を引っ張りそうとのこと。
食料品での平均PERは34.89倍。ニチレイの方が割安ですね。自己資本率も問題なく、加工食品事業でも海外への拡大が進んでいるので期待できそうです。
冷凍食品の今後
今回、コロナ禍で「まとめ買い」の習慣がついた家庭は多いのではないでしょうか。
コロナだけでなく、自然災害が怖い世の中ですよね。非常用として普段から冷凍食品のストック・缶詰などのストックを余分にされている方も多いようです。
そして何よりも共働き・高齢化社会での需要はまだまだ伸びそうです。

いかがだったでしょうか。今回は主婦目線のキーワードでそれぞれの企業をさらっと紹介してみました。日本株でお探しの方の参考に少しでもなれば嬉しいです!