楽天経済圏だけど、ひとつ気になることが。
楽天ってネットショッピングや銀行もあるし、最近では携帯事業もあるし・・・色々展開しているのに株価安すぎないかな??どうしてだろう?
企業情報
株価チェック
まずは、株価や配当などを整理してみましょう。 (2021年2月現在)
- 楽天(4755)
- 現在株価 1.029円
- 最低売買代金 102.900円
- 配当 4.5円
- 配当利回り 0.44%
- 自己資本比率 8.03%
- PBR 1.9倍
パッと見た感じ、魅力的に感じないのは私だけでしょうか。優待情報もみてみましょう。
優待は①楽天キャッシュ、②国内楽天トラベルクーポン(1,500円分)があります。
保有株式数 | 保有期間 | 楽天キャッシュ付与額 |
100株 | 5年未満 | ¥500 |
‥ | 5年以上 | ¥1000 |
1000株 | 5年未満 | ¥1000 |
‥ | 5年以上 | ¥1500 |
5000株 | 5年未満 | ¥1500 |
‥ | 5年以上 | ¥2000 |
10000株 | 5年未満 | ¥2000 |
‥ | 5年以上 | ¥2500 |
両方とも、専用サイトにて申し込みが必要だとか。申し込み期間は約3ヶ月と短めなので、忘れないよう要注意です。
配当金は、年間1株当たり4,5円。
展開している事業
皆さんお馴染みの楽天ですが、現在は70を超えるサービスを展開しています。ユーザーは世界に約14億人。国内に楽天会員数は1億以上にのぼるそうです。
展開している代表的な事業をまとめました。
- Eコマース(楽天市場)
- クレジットカード
- 楽天銀行・証券
- 楽天Edy(電子マネー)
- 楽天モバイル
- 楽天トラベル
- 楽天デリバリー
- ラクマ(フリマアプリ)
- Rakuten TV
- 楽天でんき
- 楽天ひかり
皆さんがよく目にするのはこれくらいでしょうか。上記の通り、楽天は大きく分けて3つの事業を展開しています。
「インターネットサービス事業」、金融サービスの「フィンテック事業」、通信サービスの「モバイル事業」です。
楽天エコシステム
SNSで「楽天経済圏です」というのを見る機会も多くなってきました。これはまさに「楽天エコシステム」利用しているということ。
楽天市場にて生活用品を楽天カードで購入。楽天モバイルを使用し、楽天でんきで生活をする。楽天トラベルにて貯まったポイントで旅行に行く。そしてSPU制度もあり、楽天サービスを使用すればするほど加算ポイントがアップします。楽天市場ではスーパーセールも実施されていて購入額の50%分ポイントが付き、実質半額で購入できます。
主婦にとってはとても助かる制度なので、使用している人も多いのではないでしょうか。
また、楽天IDでの行動データを分析することで効果的な広告の表示や、次の戦略へと役立てています。
楽天の基本情報はわかってきたね。
展開事業もどれも馴染みはあるけど、なぜ株価は安いんだろう?
なぜ株価が低いのか?
今までのを見ていくと、もうちょっと株価が高くてもいいんじゃないか?と思う方も多いと思います。なぜ低いのか・・・というところをまとめてみました。
強豪Amazonの存在
楽天とほぼ同じ時期に設立されたAmazon。
まずはビジネスモデルの違いから。楽天はまさに「市場」。インターネット上の仮想商店街で、ネット上でスペースを貸し、出店企業から料金を貰っています。商品の梱包・発送などは出店企業が行います。
それに対しAmazonは、自社で仕入れた商品の販売。一部マーケットプレイスもありますが、基本は自社で在庫を管理・流通しています。
Amazonは在庫を仕入れ・発送の手間や、倉庫の確保などが必要になるため、一見楽天の方がメリットが多い感じがします。
ですが、そのメリットが実はデメリットなのかもしれません。楽天のお客さんはあくまでも「出店者」なので、新サービスを始める時には出店企業の協力が必要です。その為、利用者の要求を満たしたり、サービス向上の面では時に不利になってきてしまいます。
一方Amazonのお客さんは「利用者」。また全て独自でやっているため、利用者の要求を反映することが容易になります。また、ロボットでの管理システム導入・即時配達サービスの導入によってコスト削減・かなりの顧客満足度を得ています。
その差からか、Amazonの存在がかなり大きくなっています。
最近では楽天も独自配送サービス「Rakuten Express」を実施しています。日用品を販売している楽天24などが対象です。私もオムツや粉ミルクを購入することが多いです。置き配も対応してくれるので助かりますが、スーパーセール時に購入した時はなかなか届かず・・・。SNSでもそういった声は聞きます。今後サービスが改善してくれることを期待しています。
配当金が低すぎる
最初に皆さん感じたと思いますが、配当が低い。利回りが悪い=株主への還元がされていない=投資家から人気がない。となるので、成長しないのもひとつの要因かもしれません。
「配当利回りが悪い=投資家を大切にしていない」と判断をする人も少なくはないはず。リスクを負った上で投資をするので、大切にしてほしいものですよね。
増配すれば、投資家からの印象も変わるはずです。
自己資本率が低い
楽天の自己資本率は8%。えっ?8%?となりますよね。優良企業だと40〜60%は欲しいものです。
低すぎる!はい、さよなら〜。とはならないで下さい。笑
楽天は銀行業も行っています。実は、一般的に銀行の自己資本率は低いです。みずほFGは3.9%・三菱UFJでも4.8%です。そう考えると高い位置にはいるのかもしれません。
しかし!楽天は銀行業だけではないので、そこも加えて考えたいところです。
今後の見通しは?
コロナ禍で急伸
ネットショッピング事業は、このコロナ禍で需要がかなり増えました。楽天もそのうちのひとつで、売り上げは上昇しています。
ワクチン接種開始される様子ですが未だに終息は見えない中なので、今後の売り上げにも期待は出来そうです。
モバイル事業本格的に参入
モバイル事業に出遅れたとされていましたが、本格的に参入しました。新規契約の1年間タダというキャンペーンや2021年1月下旬に4月1日からの新プランを発表し注目を浴びています。
回線問題もありましたが整備を進めているということで、夏には人口カバー率96%の見込みだと言います。急速に整備を進めたことで、基地局建設費が重荷になり赤字にもつながっていたそうです。
スペースモバイル
そして、2023年には世界初の「低軌道衛生」を使用した「スペースモバイル」を提供する予定です。災害時でもつながる「宇宙からの通信」に。2年後には実現出来ているのかと思うと楽しみですね!
大手3社が強すぎる
楽天モバイルに期待はしていますが、皆さんの周りに大手3社以外を使用している方はどれぐらいいるでしょうか?
私の周りには残念ながら一人もいません・・・。「電波が悪いのではないか、対応が良くないのではないか、機種変更が面倒」など理由は様々かと思いますが、3社の信用はかなり厚いのだと思われます。
Amazonと同様、相手が強敵という厳しい状況での戦いですね。
いかがだったでしょうか。
モバイル事業に本格的に参入しているそうですが、国民の根強い3社への信頼。そして楽天市場では強豪Amazonの存在・・・となかなか厳しい状況です。しかし楽天経済圏としては今後の成長に期待したいものです。